[計算例 6] 一定勾配水路への塩水楔の侵入 ============================================================================ 感潮河川では、潮の干満により河口水位が上下に振動し、これが河川流に影響を及ばす。 ここでは、単純な水路を想定し、下流端の水位変動による塩水楔の挙動を計算する。 --------------- 計算格子の生成 --------------- 計算格子の作成はNays2dv専用の格子生成ツールを用いる。 :numref:`03_06_koshi_1` で[Nays2dv用格子生成ツール]を選択し。[OK]をクリックする。 .. _03_06_koshi_1: .. figure:: images/06/koshi_1.png :width: 100% : 格子生成アルゴリズムの選択 「格子生成」ウィンドウが現れるので、 :numref:`03_06_koshi_2` の「グループ」「河床形状」 で赤囲いの部分を設定する。これにより一定勾配の水路が設定される。 .. _03_06_koshi_2: .. figure:: images/06/koshi_2.png :width: 100% : 格子生成: 河床形状 次に、「グループ」「水面形」を選び。 :numref:`03_06_koshi_3` で赤囲いの部分を設定する。 これで、初期水面形は水平な条件となる。設定が終わったら[格子生成]をクリックする。 .. _03_06_koshi_3: .. figure:: images/06/koshi_3.png :width: 100% : 格子生成: 水面形 「マッピングを実行しますか?」と聞かれるので[はい(Y)]をクリックする ( :numref:`03_06_koshi_4` ) . .. _03_06_koshi_4: .. figure:: images/06/koshi_4.png :width: 250pt : 格子生成: マッピング ------------------- 濃度境界条件の設定 ------------------- 下流端において塩水の境界条件を設定する。 :numref:`03_06_kyokai_1` に示すように、オブジェクトブラウザーで「境界条件設定」にチェックマーク☑を入れて右クリックし、 「濃度境界の追加」を選ぶ。その後。下流端の境界エッジに沿って範囲を指定し、終了時 に「Enter」を打ち込むことにより現れる「境界条件」 ウィンドウ( :numref:`03_06_kyokai_2` )で必要な情報を入力し[OK]ボタンを押す。 .. _03_06_kyokai_1: .. figure:: images/06/kyokai_1.gif :width: 100% : 格子生成: 濃度境界の追加 .. _03_06_kyokai_2: .. figure:: images/06/kyokai_2.png :width: 35% : 格子生成: 濃度境界条件の設定 指定した境界条件を格子情報へマッピングを行う。 メニューバーから「格子」「マッピング」「実行」を :numref:`03_06_kyokai_3` に示すように 選択し実行する。 .. _03_06_kyokai_3: .. figure:: images/06/kyokai_3.png :width: 100% : 格子生成: 濃度境界条件のマッピング(1) :numref:`03_06_kyokai_4` のウィンドウが表示されるので「New C_Bound」に☑マーク を入れて[OK]を押すと。 .. _03_06_kyokai_4: .. figure:: images/06/kyokai_4.png :width: 35% : 格子生成: 濃度境界条件のマッピング(2) -------------- 計算条件の設定 -------------- メニューバーから[計算条件]→[設定]を選ぶと「計算条件」入力用のウィンドウが表示される :numref:`03_06_joken_1` 「差分計算方式」は「流速の移流項」も「密度の移流項」も[風上差分]を選ぶ。 .. _03_06_joken_1: .. figure:: images/06/joken_1.png :width: 100% : 計算条件:計算条件 「計算条件」「グループ」「境界条件」を選ぶと :numref:`03_06_joken_2` が表示されるので、 「上下流の境界条件」は[上下流自由境界]、 「上流からの流量供給」は[与えない]を選ぶ。 「下流端の水位は」[サインカーブ振動]とし、 :numref:`03_06_joken_2` に示すパラメータで 与える。 .. _03_06_joken_2: .. figure:: images/06/joken_2.png :width: 100% : 計算条件:境界条件 .. _03_06_joken_3: .. figure:: images/06/joken_3.png :width: 100% : 計算条件:時間およに繰り返し計算パラメーター 「計算条件」の「時間と繰り返し計算に関するパラメーター」は :numref:`03_06_joken_3` の赤囲いのように設定すし。設定が終わったら[保存して終了」をクリックする。 ------------ 計算の実行 ------------ .. _03_06_jikko_1: .. figure:: images/06/jikko_1.png :width: 100% :計算実行中の画面 [計算]→[実行]を指定すると、:numref:`03_06_jikko_1` のような画面が現れ計算が始まる。 .. _03_06_jikko_2: .. figure:: images/06/jikko_2.png :width: 35% :計算の終了 計算が終了すると、:numref:`03_06_jikko_2` のような表示がされるので、[OK]をクリックして 計算終了する。 ------------------------- 計算結果の表示 ------------------------- ベクトルやスカラー量のコンター表示、水位等のグラフ表示は前章までの説明と同じなので ここでは結果のみ表示する。:numref:`03_06_kekka_1` は(塩分)濃度コンターと流速ベクトルのア二メーション。 .. _03_06_kekka_1: .. figure:: images/06/kekka_1.png :width: 100% :流速ベクトルと濃度コンター表示 :numref:`03_06_kekka_2` はベクトル・コンターと下流端水位変動を一緒に表示した動画 である。 .. _03_06_kekka_2: .. figure:: images/06/kekka_2.gif :width: 100% :流速ベクトルと濃度コンター表示